ハーブと花のシロップ特集


ハーブの葉や花を使ったシロップは、フルーツに比べて、葉や花弁の組織が薄い一方、香りや薬用成分以外にも苦味成分もかなり含まれているので、まずは冷たい砂糖水(水2:砂糖1)に3日間ほど漬けてエキスを水に抽出します。

その後、葉や花がらを濾して、抽出液に砂糖1~1.5を足して(全体では水と砂糖の量が1:1~1.5=砂糖濃度約50~75%になります)、加熱して砂糖を十分に溶かし、保存向けにします。

ただ、加熱温度も沸騰させてしまうと、繊細な香りが揮発したり、シロップが濁ってしまうため、沸騰手前の75℃付近で加熱を抑えるのがポイントです。

75℃は食中毒菌が死滅する温度です。

その後、熱いまま、煮沸消毒して用意しておいた保存用のビンなどに、口までいっぱい詰め、すぐに蓋をして、数分横倒しにします。
これで、半年以上の保存が可能です。

以上が基本的な作り方です。

以下テキストとした、
Georg Innerhofer著
『Sirup und Nektar aus Früchten, Blüten und Kräutern 』
Leopold Stocker Verlag 2009 /2013
に紹介されているハーブと花のシロップのレシピ(私の追記を加えての翻訳)です。

これらのレシピを参考にして、他のハーブやお花のシロップも作ることができます。シソやドクダミ、セージやラヴェンダー、カモミールや桜の花のシロップなど…、身近なハーブやお花で試してみてはいかがでしょうか?

冷たい水や炭酸水で割れば、自然の恵みに溢れた爽やかな自家製清涼飲料水が、また、ゼクトなどの発泡ワインやビールで割れば、胃の働きを活発にする美味しい食前酒になります。また、夏の熱中症対策には、ひとつまみの塩を加えてください。
(割る際の比率は、水など6に対してシロップ1 くらいです。 種類、お好みによって変えてください)